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かなり花好きな人々

冬が長いヨーロッパでは、花を育てたり飾り、生活の華やかさを演出することで、春を喜び、冬を乗り切るということに情熱を傾けているように思います。

日本でも花屋さんに並んでいる花を見渡してみると、バラやチューリップを始め、その多くが海外、特にヨーロッパから渡ってきた品種が多いことでも想像がつきます。

ヨーロッパのオープンマーケットに行ってみると、必ずといっていいほど花屋さんがワゴンいっぱいに、色とりどりの花を華やかに見えるように色ごとにレイアウトして売っています。

花に囲まれて、まるで白雪姫と見紛うほどに美しいお嬢さんが花に差し水をしている姿を見たり、いかにも花を専門に育てているといった感じの農家のおばあちゃんが、日当たりの良い店先でゆっくりとお店番をしている様子に出会えるなど、花ばかりでなく花たちに関わる人たちのヒューマンウォッチングもまた楽しいものです。

こんなにたくさんの花を売り切ることができるのだろうかと心配にもなりますが、市場を訪れる多くの人達は、花屋の出店の前に足を止めて、品定めをして老若男女問わず、花を買い求めています。

特に印象的なのは、花を選ぶ人も花を売る人も笑顔だということです。

街中でりっぱな体格の肉屋の職人や大学生風の若い人が小脇に花を抱えて歩いている場面に出会うと、「その花は一体誰のために?」とつい問いかけてみたくなります。

一見花とは縁遠そうに見える人が、ニコニコしながら花束を抱えて歩いているのを見ると、なんともヨーロッパ人の花に対する文化の歴史に感心します。